【水彩色鉛筆の使い方】百合の花・鉄瓶・月餅を描いています(その1)
はじめに
2025年6月から水彩色鉛筆で描いている絵の制作過程をご紹介します。
今回のテーマは「形は正確に、色味で自分なりの変化をつける」ことです。
タイトル:「(仮)三位一体」
3つのモチーフをそれぞれきちんと描きながら、
全体の調和を考えて進めていきます。
異なる質感や色合いのモチーフを組み合わせることで、より豊かな表現を目指しています。
今回のモチーフについて

今回選んだモチーフは、それぞれ異なる質感と色合いを持っています。
- 瑞々しい白い百合の花:純白の花びら、少し緑がかった透明感のある花と、生き生きとした緑の葉
- 黒の鉄瓶:重厚な黒い表面に、凹凸が生み出す独特の質感
- 深緑色のお皿にのせた月餅:なめらかな陶器の艶と、月餅の温かみのある茶色
全体

6月の段階
下書きをして水性色鉛筆で着色し、水で溶かした段階です。この時点では、各モチーフの基本的な形と色合いを確認しています。
この段階での課題は…
- お皿の形に違和感がある
- 各モチーフの色の調和をさらに深める必要がある
鉄瓶の重厚な表現

6月の段階
鉄瓶のゴツゴツした表面と色合いをどう表現するか?最大の課題です。
使用した画材と技法:
- 粗目の水彩紙の特性を活かしました。
- ファーバーカステルのダークインディコを主色として使用しました。
- 紙の凹凸を利用して鉄瓶独特の質感を表現しました。

7月の段階
鉄瓶の丸い形を意識して、さらに着色を進めました。
色彩の工夫:
- 基本の黒に加えて、少し緑色を混色しました。
- お皿と百合の葉との調和を意識し、緑色を加えました。
- 表面の光った部分は意図的に塗り残しでハイライト効果を演出しました。
月餅の美味しそうな表現

7月の段階
さらに色を重ねて、よりリアルな質感を追求しました。
技法の詳細:
- 月餅の凹んだ部分に濃い茶色を塗って立体感を強調しました。
- 表面の光った部分は塗り残しでツヤ感を表現しました。
- グレー系の色を足してお皿の陶器らしい質感を演出しました。
百合の繊細な表現

7月の段階
花の内側の詳細と葉の表現を深めました。
混色技法の活用:
- 緑だけでなく、黄色と空色を混色しました。
- 水で溶かして自然なグラデーションを表現しました。
- 花の内側の微妙な色合いを丁寧に描き込みました。
まだまだ完成は遠いです
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
まだまだ完成は遠いですが、以下の点を重点的に進めていく予定です:
- 全体の調和 - 三つのモチーフの色彩バランスをさらに調整
- 質感の深化 - 各素材の特性をより明確に表現
- 背景の検討 - モチーフを引き立てる背景の追加
- 最終仕上げ - 細部の描き込みとハイライトの調整
次回は、背景を描いた最終段階をご覧いただく予定です。
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